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11.28
Tue
4e902695.bmpこれまたセンスの卓越したジャケットですね。白と青のコントラストと言いますか、砂という要素を渇ききった印象ではなく、近くにオアシスでもありそうな印象を受けます。女性をジャケットに描くのは1st,2nd,3rdのみですが、いい感じです。一連のストーリーになっている気がします。今回のアルバムタイトルは「EDEN」です。楽園という世界観をさまざまな角度から表現している。楽園の真実と虚偽の部分がうまく共存しているようだ。INORANギターの音色が変わるとこうも世界観ががわりと変わるとは。



一曲目は「Jesus」ですね。アルバムのスタートに相応しいグルーヴ感が癖になるナンバーだ。何と言ってもイントロのギターの絡みが何度もリピートしたくなる。窮地に立たされた天使は祈るように空を仰ぐ。神に祈るとき、それは創造に過ぎないのかもしれない。胸の奥底に秘めていた夢。その幻想的な夢こそが「楽園」なのではないだろうか。夢を現実へと変えてゆく力。少女は自らの力で新しい世界へと足を踏み入れたのだ。ルネサンスのような古典文化復興(なんとなくイメージ)を思い浮かべる。イエス・キリストの描かれた絵画みたいな。砂漠が永久に広がる絶望的な風景。ただ歩き続けていた。コンクリートの閉所から開放されたのに、今度は広大な砂漠。半ば諦めかけたその時、少女はある異変に気付く。砂の色が青白く、まるでサファイアの輝きのようになっているのだ。そして目の前には巨大にそびえる「オアシス」がうっすらと見える。歌詞を見る限り、この時点では前作のイメージからはまだ抜け出せてはいない。世界が滅びてゆく光景を目の当たりにしている。「解き放たれる瞬間に本当の意味がやって来るはず」この部分は女性的な印象を受ける。愛は本能であるが優しさは理性であると思う。救いを求める、その果てに待っていた運命とは?どこか「Loveless」に似た印象を受ける。



「Believe」1st Singleとドラムが異なるヴァージョン。アルバムのほうがハリがあっていいな。この曲は男性の立場ですな。「愛しすぎた 愛しすぎた 僕が分かるはず」の部分が激甘でいい。自転車をこいで海が見えますみたいな。楽園の原点でしょうな、男性の一途な恋心は。ヴァイオリンの混ざったサビが壺です。

「Rejuvenescence」「若返る」の意味。河村氏の初恋を描いたものらしい。徐々に河村氏の歌い方が力強くなっている気がする。歌詞にも恋愛を経験して成長してゆく青年の姿が垣間見える。ギターの絡みが素晴らしく、このアルバムで一番それを堪能できますな。ギターソロも最高かと。「傷つけてしまったでも 本当の気持ちだったよ」共感する歌詞です。

「Recall」このアルバムの核となるべき幻想的な曲。どうやらここは夢の世界のようです。現実逃避的なところが受けると思われ。そのような意図で創られた曲ではないことは確かだが。「瞳を閉じ 手足を忘れ 呼吸を思い出して 四次元の夢を」これは睡眠のことを表していると思われ。河村氏の歌唱力の成長を確認できる曲でもある。全体的に柔らかく、低音もはっきりしている。ギターの絡み具合をじっくり聴いて欲しい。

「Anubis」タイトルの「アヌビス」とはエジプト神話における死者の神であり、犬またはジャッカルの頭部を持つ半獣もしくはジャッカルそのものの姿で描かれる。これは古代エジプトにおいて、墓場の周囲を徘徊するジャッカルが死者を守っていると考えられたからである。

歌詞は間接的に写真を比喩している。写真という文化が日本に入ってきたのは幕末から明治初期にかけてだ。「写真に写ると魂を抜き取られる」という迷信より、「殺された僕は永遠に 愛されることだろう」という比喩が創造されたのだろう。エロチックな感じで、愛に身を投じる、女神に魅せられてしまった男性。展開の速いリズムがエロスをより一層引き立てている。ギターの絡みはあまり強調されず、それぞれのパートの個性が強く感じられる。インディーズ時代にイントロ部分が完成していたことも影響するのだろう。マゾ的要素がほんの少し漂う、それが楽園を表現していると思う。

「Lastly」インディーズ時代に既に完成していた曲。なのでギターの同じフレーズがしつこく聴こえてしまうのは仕方ないか。とはいえベースソロは素晴らしいものがあります。INORANアルペジオも聴き応え十分。「Search For Reason」と同じポジションのような気がする。楽園としての要素にしては暗く妖しい雰囲気のため負の印象を受ける。ここからアルバムの展開が変化してゆくのが分かる。「楽園」が徐々に見えないところで崩壊してゆく様子が伺える。

「In My Dream (With Shiver)」 2nd Single 終わりのアルペジオがシングルだとうるさいままフェードアウトに変わっているのでアルバムヴァージョンのほうが好き。一時期この曲ばかり聴いていた記憶が。ベースラインとギターソロが壺です。ドラムも好きだったり。特にBメロ。歌詞が短いのですが、このアルバムで一番好きな詞です。「絡みついた 美しい悪夢に犯されて 微熱にうなされ」の部分から「Recall」は幻想的な癒しの夢なのに対し、この曲は愛情に絡みつかれた、まだ「女」を知らない少年がそれに嫌悪感を抱くような、そんな悪夢だと言える。「よごれた天使の羽 飛ぶことさえ許されず 疲れ果て見た夢に 明日はなかった ?」この部分は障害者の自分にとって最も共感できる詞でしたね。

「Steal」「盗む、こっそり奪う」の意。「In Mind」のようなポジションの遊び心あふれる曲。ギターの音が面白いです、ベースも壺です。歌詞を見る限りストーカーを題材にしているような気がします。「この命が果てるまで 私はきっと 誰にも包まれないし 誰も包めない」の部分がいかにも故意犯らしいです。確信犯「自分が行う事は正しく、周囲(社会)こそが誤っていると信じ切っている(悪の意識は無い)」のストーカーではないようです。「優しさはあげられないけど、愛してあげられる。」よっぽどこっちのほうが質悪い気がする。最後のJのベースはたまたま次の曲と繋がるようになったそうな。

「Lamentable」「悲しむべき, 残念な, 嘆かわしい, 遺憾な」の意。このアルバムで一番好きな曲。INORAN原曲とは思えないほどベースが逝ってます、最高です。サビでは河村氏のハイトーン・ヴォイスを堪能できる。最後あたりでSUGIZO氏の速弾きを確認。真矢氏のタムワークとバスドラに注目しておくれ。なるほど、ギターソロがありませんね、テンポが速いのでいらないと思います。歌詞はブログ腐女子を表現しているのか。あるいは某巨大掲示板に書き込む人達だろうか。コンピュータに洗脳されてゆく人間。何度聴いても飽きませんな。

「Providence」「摂理, 神意」の意。今までの曲の流れで、ついに「楽園」が崩壊を迎えてしまう。それにしても歌詞が深すぎる。まさに芸術と呼ぶにふさわしい詞だ。各連には共通点があるようで無い。というのは「楽園の崩壊」ではあるものの「母親の存在」に対する感情が各連で異なるからだ。これ詳しく後述。SUGIZO氏のヴァイオリンがあまりにも美しいため、このまま意識がなくなり眠りの世界へ突入しそうな勢いだ。INORANは二部構成で(ベースではない?)音域の高低があるアルペジオが見事です。裏で真矢氏がワルツというかマーチのように叩いてます。河村氏は歌唱力が問われるヴォーカルを見事に歌っています。「I just want to say this・・・」これはノアの心情を表している気がする。最後のシンセは方舟に乗って遠くから大洪水の音を聴いている印象を受ける。

「Stay」ハッピーエンドですな・・・多分。ノアの心情そのものです。方舟で漂流し続けて何日経っただろうか。何気ない幸せな生活が鮮やか過ぎて胸が苦しい。そんな夢を毎晩のように見ていた。ふと思い出す。彼女と別れた夜のことを。だんだんと色褪せてゆく遠い記憶。そんな感じ。そんで無事アララト山に座礁。ノアは鳩に願いを託して(単なるパシリ?)それを放つ。鳩はオリーブの葉をくわえて船に戻ってきた。

(ノアは水が引いたことを知り、家族と動物たちと共に方舟を出た。そこで祭壇を築いて焼き尽くす生贄を神に捧げた。神はこれに対して、ノアとその息子たちを祝福し、ノアとその息子たちと後の子孫たち、そして地上の全ての肉なるものに対し、全生物を全滅させる大洪水は決して起こさない事を契約した。その契約のしるしとして、空に虹をかけた。)

だから「Stay」なのですね。「鮮やかに Wait for the end 静かに瞳を閉じて」これは世界の終わりではなく、人間の死である。それは愛に生きる人間の全てかもしれない。ここに留まると決めたのです。この青い地球こそが、自分が立っているこの果てしない大地こそが「楽園」なのだろう。



まず第一連。「着飾る人の群れ 素顔を忘れた 時間という発条が 世界を支配した」「着飾る人」というのは女性のことではないだろうか。これは少年期の女性に対する感情であると推測される。この時点では女性に対する負の要素を強く感じてしまい、美しさとか良さを評価できない段階なのだろうと。それと老年期あるいは死期、それ以外にもある男性特有の感情であると推測される。

第二連。「罪深きこの楽園の 母親がいたら わが子を叱るだろう 涙落とすだろう」これは「善悪の智慧の木の実」のことだろう。しかしこの時点では母親は存在していない、あくまで仮定法である。これは一種の期待であり願いでもある感情だろう。真実の母の愛を求めている段階なのだろう。

第三連。「方舟は造れないの 突然の終わりに? 運命をあきらめずに 時間を壊して」ものすごい無理難題です。「お母さんは大工でも板金でもないのよ?」みたいな。これは子供が本気で期待をしているのか、それともサディスティックな欲望の一片なのだろうか。「時間」=「摂理, 神意」と見て間違いないでしょう。
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