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11.29
Wed
bf9c9108.bmpあまりに独自の世界観に最初は戸惑いを感じたが、徐々に日本人の好むような孤独に似た情緒があると思えてきた。このCDジャケットのセンスが卓越している。約5メートル四方のコンクリートの部屋で、天使(?)らしきロリ女(?)が大きな開いた窓を見つめている。灰色の空が無限に広がり、部屋の柱付近の壁際は彼女の心情を表すかのように黒ずんでいる。推測だが、無限に広がる海から、200メートルくらいの高さの空中に浮いてそうなこの部屋。夜に見える月があまりにも綺麗だからまだここにいたい。最後に飛び去ってしまうのは飽きたからか?アルバムのタイトル「Image」に注目してほしい。まだ荒削りなインディーズ臭さが残るサウンドの特徴として、感覚的な肖像、情景、心理を、直感的にメロディーに置き換えている。つまり、アルバムの全体像を、抽象的でシンプルな複数のサウンドから構成しているにも関わらず、一連の世界観が具体的に完成されているのだ。一見矛盾しているようだが、このアルバムが「イメージ」だけで創造されているのは紛れもない事実である。



音楽的成長とは、いかに視覚的イメージを美しく感じるだけの聴覚的イメージに変換できるかということである。だがしかし、それによって失ってしまうものもある。それは「良い意味でのエゴに満ちた醜く感じるだけの聴覚的イメージ」である。醜くもなく美しくもない、「中庸」こそが人間が、いやアーティストが目指す境地なのかもしれない。



閉鎖的な空間での孤独、愛情、恐怖、憎悪、死のイメージ――それらがひしひしと伝わってくる。地球の歴史上のひとつのハイライトでもある、日本の現代。それは原爆、敗戦、高度経済成長、環境破壊、バブル崩壊、教育神話崩壊・・・。世界中のありとあらゆる文化が入り混じり、コンクリートに囲まれた超高層ビルが立ち並ぶ。そして暇を持て余す人々は愛に狂ってゆく・・・。狭い部屋の中で、断片的な時間を過ごしてゆく。快楽という名の至福の一瞬を、人々はさらに求めたいと願うようになる。もはや人々は断片的な時間を次々と消費してゆくことでしか「快楽」を得られなくなってしまったのである。



まずはこのアルバムの核となる「Dejavu」から。デジャヴとは「一度も経験したことのないことが、いつかどこかですでに経験したことであるかのように感じられること」である。人々が繰返してきた歴史。話は逸れるが数子ネタ。平安時代、国風文化が盛んになってきた時代は、別の意味では「性欲」の時代でもあった。「豊か=性欲」となるのは皮肉にも必然であり、有名な「源氏物語」にも長々と恋愛の醍醐味が綴られている。その結果、やがて荒廃した、芥川龍之介の「羅生門」に例えられるような、そういった「修羅」の時代が到来したのである。そう、この愛に狂った現代と被るのである。現代の中でさえ、個人の人生にさえ「抜け出せないリフレイン」が存在する。歪んだ愛から抜け出したくてもなかなか抜け出せない。コンクリートの隙間で逃げ惑う人々。いや、本当は逃げ惑う感覚ではなく、何かを得ているような感覚なのかも知れない。末期症状とも言うべき、自分でさえあなたでさえも、心を亡くしてしまう。歌詞に(死・生・現実)(未来・過去・今)とあるが、これは女性であり(男性から見れば女性は現実逃避的な生き物という見解)平塚雷鳥のあの名言にもピッタリ当てはまるではないか。今度は逆に(生・死・瞬間)(未来・過去・今)とあり、これは男性であり(瞬間という断片的な時間?つまり不倫?石田純一?)なるほどね。

「傷つくことをできない」という歌詞に惹かれる。これは逆説で言えば、自尊心(個性ともとれる)を守るために、他人を傷つけることができないということでもある。そして傷つくという行為は人格形成のために必要不可欠であって、それができないと「交渉」で良い結果を残せない。「傷つきたくないのを前提として」自分はここにいる。そう書くと形容詞的である。傷つくということは自尊心(個性ともとれる)を否定されることである。普通は意味のない言葉である。しかし傷つくという行為は精神を浄化する役目もある。そのシステムが正常に機能していれば、の話だが。自分の気付かない弱い部分を素直に受け入れることが出来ない、ともとれる。



「Mechanical Dance」ベースやべえよこれ萌えだよ。アコギまで入ってるのはすごい自然だし。今にも枯れそうな彼女を抱いた。機械のように狂い合う男と女。

「Wall」ヴァィオリンがいいですな。ギターソロのツインがこれまたいいです。白い壁ですか。何でしょうね。

「Image(イマージュ)」歌詞が受ける。細かいアコギの音がパラパラとまぶしてある。

「Search For Reason」いいですね、こうゆったりとした狂気は。ベースがいいからだね。7分10秒がこんなに長いとは。なぜかものすごく長く感じます。まだ終わんねえのかよ、みたいな。

「Imitation」INORAN氏のギターが耳に残りますね。LUNASEAでは上位に入る曲です。

「Vampire's Talk」ヴァンパイアの心情を描いている。ディストーション効果のギターソロが壺です。全体を通してのSUGIZOのギターがいい。

「Symptom」狂いまくってますなあ。「半透明なその言葉」上手い表現だね。「ロシア語なのかなあ」って聴こえる。

「In Mind」楽しいんだけど哀しい不思議な曲。踊るようなベースが好き。

「Moon」月の持つ魔力に引き寄せられるかのように、そして逆に引き離されるように男女は存在する。懐かしい感じ。ジャケットの夜ヴァージョン。ほんとにきれいなメロディー。これは相当集中して、リラックスして聴いておくれ。切なさがどんどん募る。永遠に思えるほどの時間が痛々しい。

「Wish」名曲。結論なんでしょうね。「望み」=「子供」ともとれる。自殺?遺書?飛び去ってゆく堕天使。その先に待っていたものとは?
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